ニコラの水素燃料電池トラックの納車が急増

トレンド

アメリカのニコラ社は最近の水素燃料電池トラックの販売が同社の予想を上回っていることを発表しました。ニコラ社の水素燃料電池トラックの販売台数の推移を見ていきます。

水素燃料電池トラック

カーボンニュートラル実現に向けて、世界各国が「電気」と「水素」の可能性を探っています。
水素には、エネルギー密度が高く、コンパクトに貯蔵・輸送できるという利点があります。
航続距離が長い大型トラックは、乗用車に比べて重量が大きく、水素エネルギーを活用するメリットが大きいと言われています。

ニコラ社とは

Nikolaは米国アリゾナ州に本社があり、電動商用トラックの販売や水素のサプライチェーンを手がける新興企業です。もともとは電動トラック(BEV)と水素燃料電池トラック(FCEV)の両方を扱っていましたが、昨年、火災事故で電動トラックのリコールを行って以来、今後電動トラックは受注生産のみとし、水素燃料電池トラックの開発に軸足を置くことに決めたようです。また、水素燃料の生産・流通・販売を管理するブランド「ハイラ(HYLA)」として、今年2月に初の水素ステーションを開設し、さらに今後数年間で最大60の水素ステーションを米国内に開設する計画です。

水素燃料電池トラックの販売推移

過去3期分の推移は、2023年第4・四半期が35台、2024年第1・四半期が40台、第2・四半期が72台であり、今年通年の納車台数は300から350台を目指しているらしいので、第3と第4の四半期がそれぞれ90台以上なら目標達成となります。

ニコラ社の株価

昨年のリコールによる損失が大きく、同社株は今年に入って半分以下に下落し、2020年につけた過去最高値からは100分1近くまで下落しています。水素燃料電池トラックの販売好調、水素ステーションの拡大など明るい要素が見られる状況で、今後どのように推移するのか注目したいと思います。

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